環境を意識した物流へと

今、目の前にある危機

地球温暖化・環境破壊の深刻さが叫ばれ、温暖化の原因となるCO2等の排出量削減が国際的な課題となっています。

京都議定書で定められた「2012年までに温暖化ガスを6%削減(1990年比)」という目標がありながら、日本国内の温暖化ガス排出量は増加傾向にあります。2003年度実績でその内訳を部門別に見ると、工場などの産業部門は0.02%減であるのに対し、自動車や船舶などの運輸部門は19.5%増で、目標達成の足かせとなっているのが現状です。

物流分野での実効性ある温暖化対策が急務とされ、社団法人日本ロジスティクスシステム協会は、環境問題の研究・調査活動の蓄積を基盤として、企業や業界の枠を越えて産業界が行政や学界等と共同し、国際的にも評価されうる環境と調和した体系的なロジスティクスシステムを構築し、国内外にその普及啓発を図ることを目的として、2003年11月に「ロジスティクス環境会議」を設立しました。

また、荷主企業、物流事業者がバラバラに取り組むだけでなく、それぞれが互いに知恵を出し合い連携・協働することで、物流システムの改善に向けた先進的で産業横断的な取り組みが必要であるとして、平成2004年12月に「グリーン物流パートナーシップ会議」が発足しました。

さらに、国家レベルでの取り組みとして2006年4月、省エネルギー法が改正され、運送業者だけでなくすべての荷主に対してCO2排出量の算出と省エネ対策が必要とされ、貨物輸送発注量が大規模(年間3000万トンキロ以上)な「特定荷主」に対しては「省エネ計画の作成」「エネルギー使用量等の定期報告」等が義務づけられました。改正省エネ法に違反してCO2排出改善を怠った特定荷主は100万円以下の罰金を課せられることになっています。

「エコ?面倒くさいから後回し」などとは言っていられない時代になったのです。

「6%削減」の目標達成が困難と目される中、日本はすでにハンガリーから排出権を買い取る交渉を行う等、国家予算を投じて事態を打開しようとしています。購入する排出量や金額は未だ明らかにされていませんが、おそらく億単位の金額が流出することになるでしょう。このまま日本が「環境後進国」として排出権を他国から購入し続けると経済に甚大な影響を及ぼします。

今こそ、物流に関わる企業が協力し合い、一丸となって削減に本気で取り組む時が来たのです。

物流分野での地球温暖化対策において重要なポイントは、国民生活を支える物流活動自体を縮小させるのではなく、経営改善につながるような効率化(まさにロジスティクス)だと言えます。幸い、わが国には世界に冠たる職人たちが支えるIT技術があります。そして、自然を愛し、子どもたちの未来のためを思う日本人らしい心も健在です。

そうした技術と魂の結晶が「ITトラック」です。

グリーン物流の精神をこれ以上見事に体現したシステムは他にはないと確信しております。